システムキッチンに食器洗い機は必要?【ビルトイン vs 卓上型】どちらを選ぶべき?

公開日:2025/05/21
システムキッチンに食器洗い機は必要?【ビルトイン vs 卓上型】どちらを選ぶべき?

システムキッチンに食器洗い機は必要?

ビルトイン vs 卓上型、どちらを選ぶべき?

毎日の食事のあと、シンクに積み重なった食器を見るのは、多くの方にとって気が重い瞬間ではないでしょうか。
特に時間に追われる現代の暮らしでは、家事の効率化がますます重視されており、なかでも食器洗いは「できるだけ手間を減らしたい」と感じる家事の代表格です。
キッチンのリフォームを検討中の方にとって、システムキッチンに食器洗い機を導入すべきかどうか、そして導入するならビルトイン型か卓上型(据え置き型)か、という選択は非常に重要なポイントになります。

食器洗い機は“贅沢”ではなく“日常の効率化ツール”

かつては「贅沢品」として扱われがちだった食器洗い機ですが、近年では生活の質を高める実用的な家電として、多くの家庭で支持されています。
導入することで、手間の軽減・時間の有効活用・水道代の節約といった具体的なメリットが得られるため、キッチンをより快適で機能的な空間にしたい方にとっては、非常に賢い選択肢となるでしょう。

ビルトイン型と卓上型、それぞれの特徴とは?

本稿では、システムキッチンに設置可能な2種類の食器洗い機(ビルトイン型・卓上型)について、それぞれのメリット・デメリットをわかりやすく比較しながらご紹介します。
特に、家事の効率を大切にされる5女性の皆さまにとって、ご自身のライフスタイル・使い方・キッチン環境に合った食器洗い機を選ぶための参考になれば幸いです。

【比較】ビルトイン食洗機のメリット・デメリット

ビルトイン食洗機とは、システムキッチンのキャビネットに組み込まれて設置されるタイプの食器洗い機です。
キッチンのデザイン性を損なうことなく、すっきりと美しい空間を保てるため、人気の高い選択肢のひとつとなっています。
ここでは、ビルトイン食洗機の主なメリットとデメリットを整理しながら、導入を検討している方が判断しやすいように比較していきます。

■ ビルトイン食洗機のメリット

1. キッチンがすっきり!省スペース設計
ビルトインタイプはキャビネットと一体化するため、調理台のスペースを占領することがなく、見た目もすっきり。限られたキッチンスペースを有効活用したい方にぴったりです。

2. 大容量で家族分も一度に洗える
一般的なモデルでは4~6人分の食器を一度に洗浄可能。深型モデルなら、鍋・フライパン・まな板などもまとめて洗えます。家族の多い家庭や来客が多い方には大きな利点です。

3. 静音性が高く快適
キャビネットに組み込まれている構造上、運転音が抑えられているのも魅力。静音モデルでは図書館並み(約36〜40dB)の静かさを実現し、LDK一体型の住空間でも快適に使用できます。

4. キッチンと一体化する高いデザイン性
ドアパネルをキッチン扉と同じ素材・カラーで揃えることができるため、空間の統一感がアップ。開閉スタイルもスライド式やフロントオープン式などから選べ、インテリア性を重視したい方に最適です。

5. 高温洗浄&乾燥で衛生的
約50~60℃以上の高温洗浄と専用洗剤によって、手洗いでは落としにくい油汚れもきれいに落とせます
乾燥機能付きモデルなら、洗い上がり後も衛生的に保てます。

6. 節水・光熱費の節約につながる
手洗いよりも使用水量が少なく、水道代・ガス代の節約効果が期待できます。ランニングコストの面でも長期的に見れば経済的です。

7. 家事の時短&身体の負担軽減
食器洗いにかかる手間が大幅に軽減され、時間を有効活用できるのが大きなメリット。
また、手洗いによる腰や手への負担も減るため、関節痛や腰痛がある方にもやさしい選択肢です。

8. 手荒れの予防にも効果的
洗剤や熱湯に触れる機会が減ることで、手荒れの防止にもつながります。家事による肌荒れに悩んでいる方にとっては、日々の負担を軽減する効果が期待できます。

■ ビルトイン食洗機のデメリット

1. 初期費用がやや高め
卓上型に比べると本体価格が高く、高機能モデルや海外製品は特に高価です。導入には予算の検討が必要です。

2. 設置には専門工事が必要
給排水工事や電気工事が必要なため、工事費が別途発生します。場合によっては既存キャビネットの加工も必要になることがあります。

3. キャビネット分の収納スペースが減少
ビルトイン設置により、一部の収納スペースを犠牲にする必要があります。収納に余裕がないキッチンでは、この点がネックとなる可能性があります。

4. 移動・交換が容易ではない
一度設置すると簡単に移動したり、卓上型に変更したりすることが難しいため、将来的な変更に制限が出る場合があります。

5. 予洗いが必要なことも
近年のモデルは洗浄力が高いとはいえ、焦げ付きやこびりついた汚れには予洗いが必要な場合もあります。

6. 洗えない食器がある
耐熱性のないプラスチック製品や、デリケートな素材の食器は洗浄に適さないことがあります。素材による使い分けが必要です。

7. 運転時間が長め
標準の洗浄・乾燥コースで90分以上かかることが多く、急ぎの際にはやや不便に感じるかもしれません。

8. 定期的なメンテナンスが必要
フィルターの掃除や内部の定期メンテナンスを怠ると、臭いや洗浄力の低下の原因になります。長く快適に使うためには、こまめなケアが欠かせません。

【比較】卓上食洗機のメリット・デメリット

卓上食洗機は、キッチンのカウンターや作業台などに設置して使う据え置き型の食器洗い機です。比較的コンパクトで価格も手ごろなものが多く、設置工事が不要なモデルが多いのが特徴です。
ここでは、卓上食洗機の代表的なメリットとデメリットをわかりやすくご紹介します。

■ 卓上食洗機のメリット

1. 比較的安価に導入できる
卓上型は、一般的にビルトイン型よりも本体価格が安く、手軽に購入できるのが魅力です。中には3万円以下で購入できるモデルもあり、コストを抑えて導入したい方に最適です。

2. 設置工事が不要(タンク式モデル)
特に給水タンク式のモデルは、水道や電気の工事が不要で、購入後すぐに使用可能。分岐水栓式であっても、比較的簡単な取り付け作業で済む場合が多く、工事費をかけたくない方におすすめです。

3. 設置場所を選びやすい
カウンターの空きスペースやシンクの横など、キッチンレイアウトに柔軟に対応できます。コンパクトなモデルを選べば、狭いキッチンにも設置しやすい点も魅力です。

4. 引っ越しや模様替えにも対応しやすい
据え置き型のため、引っ越し時にも持ち運びがしやすく、再設置も簡単です。特に賃貸住宅にお住まいの方には、大きなメリットと言えるでしょう。

5. 初めてでも導入しやすい
本体価格も手頃で、設置も簡単なため、「まずは食洗機を試してみたい」という方にも最適。迷っている方にも気軽に導入できます。

6. 工事不要のタンク式は賃貸でも安心
水道が使えない環境でも、タンクに水を注ぐだけで使えるモデルもあります。分岐水栓が設置できない環境でも導入可能です。

7. 目の高さで出し入れがしやすい
カウンターの高さに設置することで、腰や膝への負担が少なく、出し入れが楽に感じられることも。特に、身体への負担を避けたい方にとっては嬉しいポイントです。

■ 卓上食洗機のデメリット

1. キッチンの作業スペースを圧迫する可能性
カウンターの上に設置するため、調理スペースが狭くなる可能性があります。扉の開閉にもスペースが必要なので、狭いキッチンでは注意が必要です。

2. 洗浄容量が小さい傾向
一般的に、卓上型は2〜4人分の食器を対象としたモデルが多く、ビルトイン型と比べると一度に洗える量が少なめです。大家族やまとめ洗いをしたい方には不向きかもしれません。

3. 運転音が気になる場合がある
ビルトイン型のようにキャビネットで囲われていないため、運転音が直接響きやすいというデメリットがあります。モデルによっては、静音性に差があるため注意が必要です。

4. 配管(ホース)が目立つ
給水・排水ホースが外部に露出するため、見た目が気になる場合もあります。特にキッチンの美観を重視する方にとってはマイナスポイントです。

5. 食器のサイズに制限がある
庫内がコンパクトな分、大きな皿や背の高いグラスが入りにくいことがあります。機種選びの際には、洗いたい食器のサイズに対応しているかを事前に確認しましょう。

6. 手動給水の手間(タンク式)
タンク式の場合、毎回手動で水を注ぐ必要があり、給水の手間がかかる点は留意が必要です。毎日使う場合は、やや煩わしく感じるかもしれません。

7. 乾燥機能が非搭載・弱めな場合がある
低価格帯のモデルでは、乾燥機能がない、または乾燥力が弱い場合があります。乾燥までしっかり行いたい方は、スペックをよく確認しましょう。

8. メンテナンスに手間がかかることも
給水ホースや排水ホース、タンク部分の清掃など、日々のメンテナンスに多少の手間がかかる点も念頭に置きましょう。

【ライフスタイル別】おすすめの食洗機の選び方

食器洗い機を選ぶ際は、ご自身のライフスタイルに合わせて最適なタイプを選ぶことが大切です。
ここでは、「家族構成」「料理の頻度」「キッチンの広さ」「年齢や生活のステージ」などの視点から、ビルトイン型と卓上型のどちらが向いているかを整理してご紹介します。

■ 家族構成に合わせた選び方

● 一人暮らし・二人暮らしの方
⇒ コンパクトな卓上型食洗機がおすすめ。
設置スペースも少なく済み、省エネ・省水タイプも多いため、少人数家庭に適しています。ただし、料理の頻度が高い方や鍋・調理器具をよく使う方は、やや大きめの容量を選ぶと便利です。

● 三人以上の家族
⇒ 大容量のビルトイン型が安心。
一度に多くの食器を洗えるため、手間を大幅に減らせます。鍋やフライパンまで洗いたい方は、深型モデルの導入も検討しましょう。卓上型でも大容量タイプはありますが、設置スペースの確保が必要です。

■ 料理の頻度に合わせた選び方

● 毎日料理をする方
⇒ ビルトイン型・卓上型どちらも有効です。ただし、使用する食器の量や調理器具の大きさに応じて、適切な容量・深さを選ぶことが大切です。

● あまり料理をしない方
⇒ 卓上型の小型モデルで十分な場合も。手洗いでも苦にならない程度の食器量であれば、無理に食洗機を導入しなくても良いかもしれません。

■ キッチンの広さに応じた選び方

● 広いキッチン
⇒ ビルトイン型・卓上型どちらでも設置可能です。ビルトイン型は作業スペースを広く確保でき、卓上型もゆとりある設置場所を選べます。

● 狭いキッチン
⇒ ビルトイン型で作業スペースを有効に活用するのがおすすめ。卓上型を選ぶ場合は、コンパクトサイズを選び、カウンターの圧迫を避ける工夫が必要です。

■ リフォーム検討中の50代〜60代女性にとってのポイント

● 手荒れの悩みを軽減したい方
食洗機は、手洗いによる洗剤の刺激やお湯による手荒れを防ぐのに非常に効果的です。

● 家事の時短を重視したい方
毎日の食器洗いの時間を短縮し、自由な時間を増やしたい方にとって、食洗機は強い味方になります。

● 老後の生活を見据えた設備選び
将来を見据えて、姿勢への負担が少ない食洗機を選ぶことも重要です。
ビルトイン型であれば、やや高めの位置に設置したり、引き出し式モデルを選ぶと使いやすさが向上します。

卓上型であれば、カウンターの高さに合った設置が可能で、腰への負担を軽減できます。どちらのタイプでも、出し入れしやすいラック構造のモデルを選ぶと快適です。

【まとめ】自分に合った食洗機を選ぶための5つのポイント

食器洗い機を選ぶ際は、「価格」や「機能」だけでなく、ご自身のライフスタイルやキッチンの環境に合った選択をすることが大切です。
ここでは、後悔しないためのチェックポイントを5つに整理してご紹介します。

① 予算をしっかり見積もる
・本体価格だけでなく、設置費用も含めて検討
特にビルトイン型は、給排水や電気工事などの設置コストがかかる場合があります。

・ランニングコストにも注目
水道代・電気代・専用洗剤代など、長期的な使用コストも合わせて考えましょう。

② キッチンのスペースと設置環境を確認する
・キッチンの広さとレイアウトに合うサイズを選ぶ
ビルトイン型の場合は、システムキッチンとの相性や設置スペース、配管状況の確認が必要です。

・卓上型はカウンター周りのスペースに注意
設置場所の奥行や扉の開閉に必要なスペースも忘れずチェックしましょう。

③ ライフスタイルに合った容量・タイプを選ぶ
・家族構成・料理の頻度・来客の有無などを考慮して、適切なサイズ・容量を選びましょう。

・洗いたい食器の種類や大きさ(例:フライパン、大皿など)も機種選びのポイントです。

・将来の引っ越しやリフォームを見据えて、柔軟性のあるタイプ(卓上型など)を検討するのも一案です。

④ 重視する機能を明確にする
食洗機にはさまざまな機能があります。自分にとって本当に必要な機能を明確にしておくと、選びやすくなります。
・静音性
・乾燥機能の有無・性能
・節水・省エネ性能
・洗浄モードの多さ
・ラックの構造や使いやすさ

また、
・手荒れが気になる方は、手洗いの回数を減らせる高い洗浄力・乾燥性能を備えたモデルを
・衛生面を重視する方は、高温洗浄・除菌機能付きモデルを選ぶのがおすすめです。

⑤ 実物を確認して最終判断を
可能であれば、ショールームで実機を見たり、実際に開閉して使い勝手を試すことも大切です。サイズ感や操作のしやすさは、スペック表だけでは分かりにくい部分です。

◆ 自分に合った1台を選ぶことで、家事がぐっとラクになる
食洗機は、単なる家電ではなく毎日の生活を支える時短・ストレス軽減ツールです。ぜひ上記のポイントを参考にしながら、自分にぴったりの1台を見つけてください。

ビルトイン vs 卓上型 食洗機の比較表

特徴 ビルトイン食洗機 卓上型食洗機
初期費用 高い傾向 低い傾向
設置方法 専門業者による工事が必要 工事不要な場合が多い(タンク式など)、分岐水栓式は比較的簡単
容量 大きい(4~6人分以上) 小さい場合が多い(2~4人分)
スペース効率 良い(カウンタースペースを圧迫しない) 悪い(カウンタースペースを占有する)
運転音 静かな機種が多い やや大きい場合がある
デザイン システムキッチンと一体化しやすい、デザイン性が高い 配管が目立つ場合がある
ポータビリティ 低い 高い
手入れ 比較的容易 ホース周りの手入れが必要な場合がある

ビルトイン食洗機のサイズと容量の目安

タイプ 標準的な容量(人数/食器点数) おすすめの家族構成 考慮事項
浅型(ミドル) 約5人分/40点 1~3人 シンク下に設置可能な場合あり、収納スペース確保可能
深型(ディープ) 約6人分/48点 3~6人 鍋やフライパンなど大型の調理器具も洗える
ワイド(60cm幅) 約7人分/50点以上 5人以上 大容量、一度に多くの食器を洗いたい場合に最適

これらの情報を参考に、ご自身のライフスタイルやキッチンの環境に最適な食器洗い機を見つけて、より快適なキッチンライフを実現してください。

PR高級感×お手入れのしやすさならコレ!ワークトップの素材を徹底比較

おすすめのシステムキッチンメーカー7選比較表

メーカー名リンクシリーズ名天板の使用素材料金目安サイズ保証カラーバリエーション
トクラス
引用元:https://www.toclas.co.jp/kitchen/
Collagia(コラージア)人造大理石164万9,670~385万7,370円(税込)間口2550mm×奥行650mm~
※I型基本プランの場合
有料10年保証カウンター:全14色
収納扉:全163色
LIXIL
引用元:https://www.lixil.co.jp/lineup/kitchen/
リシェルステンレス、人造大理石、セラミックから選べる96万1,400円~289万3,550円(税込)間口2550mm×奥行650mm~
※食器洗い乾燥機なし基本プランの場合
有料10年保証
※同時設置の付属機器は5年保証
カウンター:全14色
収納扉:全41色
クリナップ
引用元:https://cleanup.jp/kitchen/
STEDIA(ステディア)ステンレス83万4,900円~168万5,750円(税込)間口2550mm×奥行650mm~
※基本プランの場合
有料10年保証
5年ごとの定期点検
カウンター:全20色
収納扉:全45色
タカラスタンダード
引用元:https://www.takara-standard.co.jp/product/system_kitchen/
LEMURE(レミュー)人造大理石83万9,300円~103万6,750円(税込)間口2550mm
※シンプルプランの場合
無料1年保証カウンター:全11色
収納扉:全32色
TOTO
引用元:https://jp.toto.com/products/kitchen/
ミッテステンレス、人造大理石から選べる86万円~141万円(税込)間口2550mm
※基本プランの場合
有料5年・10年保証カウンター:全4色
収納扉:全36色
パナソニックホームズ
引用元:https://homes.panasonic.com/reform/setsubi/kitchen/
ラクシーナ有機ガラス記載なし間口2550mm×奥行600mm
※食器洗い乾燥機なしの場合
無料2年保証カウンター:全11色
収納扉:全46色
グラフテクト
引用元:https://graftekt.jp/
シリーズ展開なし樹脂185万9,000円(税込)~間口2450mm×奥行908mm
※ペニンシュラ型の場合
27ヶ月保証カウンター:全29色
収納扉:全29色